青森県における男女共同参画社会の実現を目指して活動する特定非営利活動法人です。

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私たちは県内で広く活動する会員のネットワークを活かし、
行政や企業、団体そして地域の皆さんとパートナーシップ
をとりながら、青森県における男女共同参画社会の実現を
目指して活動しています。



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   会報 第19号  2007年 6月      無断転載および印刷はご遠慮ください
                                 
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ジェンダー・カフェ
〜月刊情報誌「We learn」に当研究所の企画ページ掲載〜

 

  財団法人 日本女性学習財団が男女共同参画社会の形成に資する女性の生涯学習雑誌として毎月発行している「We learn」に「ジェンダー・カフェ」のタイトルで当研究所の2ページの企画が掲載になりました。

<家事能力は男の”甲斐性”>
                                   2006年11・12月号に掲載

 最近、1人暮らしの大学生の息子を持つ母親の間で、息子の家事能力が思いのほか高いことが話題になっている。掃除・洗濯・料理など、あまり苦にもせずにこなしていることに驚いているという。我が家の息子も同様で、今年の夏休みに帰省したときもマメに台所に立っていた。フライパン1つでできるような簡単な料理が多いが、栄養のバランスも考え、盛り付けにも工夫するなど、なかなかである。
 洗濯は洗剤の量と水温の関係などにも詳しく、また、掃除も最近の便利グッズを駆使しながら手早くすませてしまう。「家庭科の授業で習ったし」とは、彼の弁である。私も積極的に家事に参加させるように育てたつもりだが、小・中・高と男子も学校で家庭科を学んでいることが、ここへ来て実を結んだということなのだろう。その影響か、このところ夫がにわかに料理に興味を持ち、ライバル心も手伝ってか、休みの日など息子と競うようにして食事をつくるようになった。ただ、残念なことに「男子厨房に入るべからず」の時代の人なので、調理した後のキッチンは悲惨な状態のときもあり、家庭内自立に向けては、今のところ発展途上である。夫も少しずつ努力を重ねているし、家事を分担するという気持ちはあるのだが、平日は帰宅時間も遅いので時間がない。諸外国に比べ、日本の男性の家事参加時間は少ないといわれるが、その一番の要因は長時間労働だということを夫の働きぶりから実感している。
 高齢社会となった今、これから一人暮らしや妻を介護する男性高齢者はますます増えていくだろうし、家事能力は必須条件とも言える。が、高齢者予備軍の団塊世代の自覚は、イマイチのような気がする。
 イザというときに、深刻な社会問題になりはしないだろうか。息子曰く、今は「料理が上手な男性はモテル」のだそうである。そういう些細なところから、世の中は変わっていくのかもしれない。合わせて、息子が社会人となり、結婚しても家事能力を発揮できるような働き方ができる社会になってほしいとも願う。
 
”あい””ゆう”データトーク
自立度が低い!?日本の子どもたち
あい: 近ごろ、テレビで男性タレントが料理する番組が多くなったね。
ゆう: 普段からよくやっているっていう人や、ずいぶん手馴れた感じの人もいるし、男性の料理も特別なことではなくなった感じがするよね。
あい: 子どもたちにも人気のタレントが多いから、社会的な影響は大きいと思うよ。
ゆう: そうなんだ。でも家庭教育に関する国際比較調査では、15歳のときに一人でできると思うもので日本は他の国に比べて「家族のために食事を作る」「働いて報酬を得る」という項目が低くて、全体的に見ても子どもの自立が低い傾向があるんだよ。
あい: それは子どもがやってみようと思っても、親がやってしまうということもあるからかな。
ゆう: 興味深いのは、子どものしつけに関する調査項目で、5歳のときに一人でできる(と思う)ものは、どの項目も男の子より女の子のほうが一人でできる割合が高い傾向にあるっていうことなんだ。
あい: 女の子には早くから生活自立できるようにしつけるっていうことかな。
ゆう: 今では学校の家庭科は男女共修だし、これからは性別にこだわらずに家事をし、生活自立をすることが自然なことだと考える子どもが増えていくと思うよ。なによりも親がそのことを認識する必要はあるけどね。


     表1 5歳のときに一人でできる(と思う)もの   (単位:%)

    行儀よく食事ができる  日常のあいさつができる  身体を清潔に保つことができる  遊んだ後の片付けができる   無回答
   N
日本 男子  514 67.3 82.5 77.4 65.8 4.3
女子  499 71.3 83.6 79.4 71.3 4.2
韓国 男子  543 68.7 85.5 71.8 62.4 3.5
女子  466 73.2 85.2 76.2 66.1 3.2
タイ 男子  480 94.4 97.1 95.0 81.9 0.2
女子  520 93.1 96.0 94.6 82.9 − 
アメリカ 男子  533 85.7 85.6 86.3 82.2 3.2
女子  467 89.1 88.7 85.7 81.6 3.9
フランス 男子  522 89.7 93.1 74.5 68.0 2.9
女子  479 90.0 91.4 76.0 66.2 4.2
スウェーデン 男子  537 89.4 90.3 82.9 69.6 2.2
女子  489 89.8 90.6 87.1 68.9 4.1

表2 15歳のときに一人でできると思うもの (単位:%)

国名 身の回りの整理
整頓をする
マナーを守る 家族のために
食事を作る
働いて報酬を
得る
日本 89.7 85.8 54.9 14.9
韓国 93.5 91.4 38.5 7.1
タイ 98.1 97.4 85.2 42.8
アメリカ 92.2 95.2 78.3 81.3
フランス 92.6 93.9 56.7 34.3
スウェーデン 85.9 97.0 84.3 49.3

資料出所: 「平成16年度・17年度家庭教育に関する国際比較」独立行政法人国立女性教育会館


スポット れ・き・し
家庭科教育の歴史
〜女子のみの必修から男女共修へ〜
 明治の学制が始まってから男女別学の教育体制の中で女性には特に家事・裁縫が重要とされ、生活実務的な教育が行なわれてきました。戦後1947年に新学制が発足し、男女が協力して家庭を作ることをめざして家庭科ができましたが男女共修の実施は小学校だけで、中学校の「技術・家庭科」では、男子は機械・電気を、女子は被服・食物などを学ぶ男女別の教科でしたし、高校では1973年に女子のみが家庭科4単位必修となり、男子はその時間に体育系の授業が追加されました。
 こういった中で1974年には市川房枝が代表世話人の「家庭科の男女共修をすすめる会」が運動を始め、また1975年に国際女性年世界会議の開催、1979年には国連が女子差別撤廃条約を採択したことを受けて、日本政府もその条約批准に向けて家庭科男女共修に取り組みだしました。そして1993年に中学校で、1994年に高校で家庭科の男女共修が実施されました。


 



 
平成19年3月号から「広報大鰐」に男女共同参画エッセイの寄稿始まる
 平成19年1月21日「男女共同参画ネットワーク・津軽広域」の結成を記念したフォーラムにおいて、パネラーの佐藤理事長が「碇ヶ関村の広報誌に男女共同参画のエッセイを連載していました」と当研究所の活動を紹介したら、同じパネラーの平川市連合婦人会代表から「私も毎号、楽しみに読ませていただきました。」とエールをいただいたことは、会報の第18号で報告いたしました。
 なんと、フォーラムが終わったその場ですぐに、大鰐町から「ぜひ当町の広報誌にもお願いしたい」とのうれしい依頼がありました。
 さっそく平成19年3月号から「広報大鰐」に男女共同参画エッセイの連載が始まりました。男女共同参画への輪が広がっています。

 



国立女性教育会館(ヌエック)にて
平成19年度「女性関連施設・団体リーダーのための男女共同参画推進」で実践事例の報告をしました。
報告:須藤千和子
   蛯名 桂子


 6月13日から15日まで、3日間の日程で開催されたヌエックの標記研修会で、2日目の6月14日「実践事例報告」プログラムにおいて、当研究所の取り組みを紹介しました。このプログラムは、地域で男女共同参画を推進するため、積極的に取り組んでいる実践事例を通して、具体的な取り組みについて参加者が考えるものです。
 事例発表は仙台市男女共同参画推進センター、尼崎市立女性センター、松山市男女共同参画推進センター、JA香川四国大川支部女性部、ふくいソフィアの会の6つで、NPO法人は当研究所だけでした。
 内容は、「メディアを活用した実践例」について、町村広報誌や新聞、日本女性学習財団「We learn」への男女共同参画エッセイ連載などをパワーポイントで示しながら報告しました。



発表する「須藤」と「蛯名」

<参加したみなさんからは>
●「エッセイの書き方がおもしろいですね、ホームページでもっと見てみたいと思います」
●「どうやってエッセイのネタを探すんですか?」
●「広報への掲載は思ってもみなかったですが、面白い取り組みですね、参考にしたいです。」
●新聞関係の方からは、「これからの取り組みとしてとても参考になりました」などと高い評価をいただきました。

<情報交換会では>
 様々な取り組みをしている全国の方々と顔をあわせて話し、新たな発見や課題を共有し合いました。そして力をいただき、男女共同参画推進の決意を新たにしました。

研修会場の様子(約100人)

 


 
今後の行事予定
7月1日(日) 七戸町男女共同参画講座講師
7月8日(日) 県男女共同参画ミニフェスティバル参加
7月19日(木) 弘前市「男女共同参画セミナー基礎編」事例発表
7月21日(土)〜
22日(日)
青森県武道館合宿(研修実施)
8月24日(金) (財)日本女性学習財団主催シンポジウム
「関係づくりを育む子育て支援」にシンポジスト参加