青森県における男女共同参画社会の実現を目指して活動する特定非営利活動法人です。

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私たちは県内で広く活動する会員のネットワークを活かし、
行政や企業、団体そして地域の皆さんとパートナーシップ
をとりながら、青森県における男女共同参画社会の実現を
目指して活動しています。



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   会報 第20号  2007年 8月      無断転載および印刷はご遠慮ください
                                 
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ジェンダー・カフェ
〜月刊情報誌「We learn」に当研究所の企画ページ掲載〜

 
  財団法人 日本女性学習財団が男女共同参画社会の形成に資する女性の生涯学習雑誌として毎月発行している「We learn」に「ジェンダー・カフェ」のタイトルで当研究所の2ページの企画が掲載になりました。

<独りよがりじゃ、「定年後」はひらけない>
                                  2007年3月号に掲載

 知り合いのYさんは、2年前に定年退職し、現在は4人家族の主夫として忙しい毎日を送っている。妻は、公務員で定年まであと3年、管理職として朝早くから夜遅くまで働いている。Yさん宅は、Yさんの父親と大学生の末娘も同居している。日中は、父親の食事や排泄の介助、洗濯をしながら掃除、それが済んだら近くのスーパーへ買い物、夕食の準備から片付けまで、ほとんどすべての家事を一人でこなす。おまけに、夜遅く電車で帰宅する妻を、駅まで迎えに出る。まさに一家の主夫として家族の生活を支えている。
 時々、スーパーや駅でばったり会って立ち話をするが、いつも自然体で楽しそうに家族のことを話される様子に、充実した生活ぶりが感じられ、思わずうれしくなってしまう。
 一方、友人の夫Oさんは、退職して3年になるが、長年仕事で携わってきたリンゴ栽培に愛着を感じ、自らリンゴ畑を購入し自家栽培に取り組んでいる。友人の話によれば、定年後は夫婦の出身地である東京に戻ることが暗黙の了解だったのに、数年前突然夫が当地に残ってリンゴ栽培をやってみたいと言い出した。約束が違う!と思ったが、彼女自身も内心仕事や活動で得た仲間や友人と別れ難く思っていたので、この機会にと定年後のことをいろいろ話し合った。そして、お互いに元気なうちは、各々やりたいことを自由にやり、家事もそれぞれの都合に合わせて協力してやっていこうということになったそうだ。
 今年(2007年)から団塊世代の夫たちの定年退職が始まることもあって、定年後の夫たちの生き方が大きな関心事になっている。熟年離婚や主人在宅ストレス症候群など、定年後の夫に対する妻からの拒否的態度に注目が集まりがちだが、その背後には、定年後の生き方に対する夫たちの独りよがりな思いや妻任せの安易な態度があることを見落としてはならない。YさんやOさんのように、夫たち自身が、妻や家族との生活の中で、互いの思いや願いを理解し支え合っていくために自分は何をすべきか、何ができるのかについて謙虚に考え実行していく努力が欠かせない。仕事優先を大義名分に生きてきた男性にとっては、少々厳しい注文かも知れないが、充実した高齢期を生きるためには欠かせないことだ。
 
”あい””ゆう”データトーク
                     定年前の夫たち
あい: 団塊の世代の動向が注目されているけど、先ごろ発表された、50〜59歳の中高年男女の『健康・就業・社会活動』に関する調査でも、興味深い結果がでているね。
ゆう: 17年度が1回目の調査で、彼らの意識や行動がどう変化していくか継続して調べていくようだね。
あい: その中で「ふだんの活動の状況」について聞いたところ、〈家事〉をしている男性は37.8%で、女性の88.7%に比べるとすごく少ない。〈自分の孫や子どもの世話〉や〈身内の介護〉も、女性に比べて少ないね。
ゆう: やっぱり、まだ50代だから仕事中心で、家庭生活に十分かかわっていない男性が多いんだね。仕事上の責任も重い年代だし、やりたくてもできないのかも知れない。
あい: でも、興味深いのは、50〜54歳と55〜59歳の男性を比べると、若干だけど50〜54歳の人たちの方が、〈家事〉や〈自分の孫や子どもの世話〉をやっている人の割合が多いんだよ。
ゆう: 少しでも家庭生活にかかわろうと、早い段階から努力している男性が増えているということなのかな?
あい: そうだったらいいね。定年後の家庭や地域での居場所づくりは、定年になってから急に始めるんじゃなくて、普段から少しずつ心がけて実行していくことが必要だよね。

     表1 ふだんの活動状況(性別)   (単位:%)
あり なし 不詳
 家事 37.8 56.0 6.2
88.7 6.9 4.4
身内の介護 9.3 84.7 6.0
16.6 79.2 4.2
自分の孫や子供の世話 20.9 74.9 4.3
39.0 57.6 3.4

表2 性、年齢階級別にみたふだんの活動の状況 (単位:%)

家事 身内の介護 自分の孫や子供の世話
あり なし 不詳 あり なし 不詳 あり なし 不詳
総数 64.0 30.7 5.3 13.0 81.9 5.1 30.2 66.0 3.8
37.8 56.0 6.2 9.3 84.7 6.0 20.9 74.9 4.3
50〜54歳 39.3 55.0 5.7 9.2 85.4 5.4 22.7 73.7 3.7
55歳〜59歳 36.5 56.8 6.7 9.4 84.2 6.5 19.3 75.9 4.8
88.7 6.9 4.4 16.6 79.2 4.2 39.0 57.6 3.4

資料出所: 厚生労働省「第1回中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)
2006.12公表


スポット れ・き・し
定年後の夫のネーミングの変遷
「粗大ゴミから濡れ落ち葉 そして・・」

 企業戦士として一生懸命に働き、家庭や地域のことには全くかかわらずに“定年”を迎えた男性たち。定年後、何もしないで常に家庭にいるようになった男性に対してさまざまなネーミングが登場しました。1981年には樋口恵子さんが取り上げて流行語となった「粗大ごみ」。1984年には「産業廃棄物」が登場しました。その後、家にいて妻にまとわりついて離れない夫の様子をこれまた樋口さんが「濡れ落ち葉」と表現し、この言葉は1989年の新語・流行語大賞の新語部門で表現賞を受賞しました。また、1990年代には、さまざまな地域活動などに出かける妻に「ワシも」とついて歩く夫の様子から「(恐怖の)ワシ男 」という異名も出現しました。今後は、どんな名前が登場するのでしょうか?
資料:米川明彦「明治・大正・昭和の新語・流行語辞典」


 


 
男女共同参画いきいきセミナーの報告
 蛯名 桂子
日時:平成19年7月1日(日)
   午後1:30〜3:30
場所:七戸町南公民館・集会室
講師:当会の山谷文子さん、平内町「虹の会」のみなさん

【基礎講座の山谷文子さん】
 「女性フォーラム七戸」(委員長・蛯名桂子)と「南公民館講座」「柏葉大学講座」「レディースセミナー」が合同で開催した“男女共同参画いきいきセミナー”に、山谷文子さんと平内町「虹の会」のみなさん(代表は当会の須藤千和子さん)を講師としてお願いしました。
 七戸町民に男女共同参画を理解していただき住みよい町にしたいという思いで、行政と協力しながら取り組んでいますが、これも研究所のお蔭と感謝しております。
 七戸町教育長のあいさつをいただいた後、山谷文子さんの基礎講座、そして虹の会の朗読劇と進み、参加者からは気づきの感想をたくさんいただきました。
 
山谷さんは、今までの“女性問題”と、だんだん明らかになってきた“男性問題”を同時に考え、どちらも生きやすく暮らしやすい社会にしていこうというのが男女共同参画なんだと話されました。また、「色や漢字から見る男女」「少子化と男女共同参画」「ライフ・ワークバランス」「熟年離婚の背景と男女共同参画」などにも触れ、基礎講座として初心者にもわかりやすくお話をされました。
 
平内町「虹の会」は、10人のみなさんが朗読劇に出演し、「さるかにバイオレンス(暴力)」と「介護は突然やってくる」の二つを熱演してくださいました。

【熱心に聞き入る参加者】

【朗読劇を演じる「虹の会」のみなさん】

 


 
アピオミニフェスタに参加
 平成19年7月8日
 ミニフェスタでは、18のブースに各団体が趣向を凝らした展示をおこないました。当研究所は「メディアによる取組状況」を展示したほか、1分間スピーチで団体紹介をおこないました。また、情報交換などでにぎやかなフェスタでした。

【パネル展示をしました】

【会場の様子】

 

 
「広報とわだ」男女共同参画通信コーナーに寄稿はじまる
 平成19年9月号の「広報とわだ」男女共同参画通信コーナーに、当研究所のエッセイ「男女共同参画なるほどコラム」が掲載されました。
 今後とも市の広報を通じて日常生活のいろいろな角度からとらえた男女共同参画についてお知らせしていきます。

 

 
合 宿
 平成19年7月21〜22日、弘前にある青森県武道館において、10名の参加で合宿を行いました。日中は研修では、青森県の男性の意識調査の結果及び、最近の男女共同参画の動きをテーマに、佐藤恵子先生より講義をしていただきました。そして夜の懇親会では、日頃悩んでいること、今ぶち当たっている壁など、たくさん出されました。詰まっているものを出して、新しい情報とエネルギーをつめ、明日からのパワーにかえた合宿でした。
 
会員の感想
★合宿のおかげで、この間の心身の不調が吹き飛び、新たな元気と勇気が湧いてきた。仲間って素晴らしい!!(佐藤)

★“男女共同参画意識の浸透はこれから”という地域で、しなやかに前向きな活動を続けているSさんに大いなる勇気をいただきました。(須藤)

★実現への道のりは険しいけれど、仲間から進む勇気を貰いました。(山本)

★日頃思っている課題を県内の皆さんと話し合えるのが楽しいです。(澤田)

★今後の活動展開を考えるヒントをいただき、とても勉強になりました。(工藤)

★合宿をすることでより多くの情報を共有し、さらに前に進んでいくことができます。終わってもまだ話したいです。(蛯名)

★私は毎年の合宿が楽しみだ。日頃は自分も皆も忙しい。でも合宿中は、そんなことも忘れて、たくさん語って学ぶことができた。今年も、とても嬉しい時間をありがとう。(慶長)

★2日間にわたる合宿で英気と知識とパワーを充電しました。 美味しい食事で、体重も増えました・・・。皆さんと語り合って楽しかった!!(山谷)