青森県における男女共同参画社会の実現を目指して活動する特定非営利活動法人です。

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私たちは県内で広く活動する会員のネットワークを活かし、
行政や企業、団体そして地域の皆さんとパートナーシップ
をとりながら、青森県における男女共同参画社会の実現を
目指して活動しています。



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   会報 第22号  2008年 2月      無断転載および印刷はご遠慮ください
                                 
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ジェンダー・カフェ
〜月刊情報誌「We learn」に当研究所の企画ページ掲載〜

 
  財団法人 日本女性学習財団が男女共同参画社会の形成に資する女性の生涯学習雑誌として毎月発行している「We learn」に「ジェンダー・カフェ」のタイトルで当研究所の2ページの企画が掲載になりました。

<それでも、男が養うのが当たり前!?>  2007年9月号に掲載

 最近、私のまわりで結婚に関する話題が多くなった。でも、単純におめでとうとばかりは言えないこともある。
 大学を卒業して3年になる春子さんは、学生時代からつきあっている彼と結婚するつもりでいたが、彼がなかなか安定した職業に就けないので、最近は別れた方がいいのではと思い始めている、と言う。それに対して夏子さんは、就職して4年、職場でも将来を期待されていたが、他県に住む彼と結婚するために退職してしまった。できれば専業主婦になって家庭にいてほしいと彼に言われて、悩んだ末に決心したと言う。
 自立意識が強いと言われる最近の若い女性たちにも、“結婚したら夫(男性)が稼いで妻子を養うもの”、言いかえれば、結婚したら夫が養ってくれるはず(夫に養ってもらうのが当たり前)という固定観念が染みついていることに、改めて愕然とさせられる。なぜ、そのように無邪気に思い込むことができるのだろう。
 結婚するのが当たり前ではなくなり、離婚も日常茶飯事になり、母子世帯の経済的困難についても知られるようになっている。そして、当の夫や男性たちは、リストラにさらされ、過労死や自殺に追い込まれ、給料は減り続け、正規雇用はもちろん就職の見通しさえもてない若い男性も多い。こうした状況の中で、“夫(男性)に生涯養ってもらえる”、または“夫が生涯妻子を養う”ことができる”可能性は、確実に減ってきているのだ。
 秋子さんは、結婚後、10年以上専業主婦として過ごしてきたが、夫が過労によるうつで退職を余儀なくされたことをきっかけに、これまでの生き方を見つめ直したという。「一時は、目の前が真っ暗になったけど、落ち着いて考えたら、夫が生きてそばにいてくれることが一番大切。これからは私が働いて夫を支える。夫が元気になったら今度は一緒に支えあって暮らしていこうと決心した。こんなふうに思えるようになった自分がうれしい。」と明るく笑った。がんばれ!

 “男性は、妻子を養う責任がある”“男は一家の大黒柱”“男は、結婚して家族を養って一人前”という固定観念は、もう男性も女性も乗り越えるべき時期にきているのではないだろうか。
 
”あい””ゆう”データトーク
「妻子を養って一人前」じゃなく、夫婦二人三脚で支えあって
あい: 『結婚と出産に関する独身者調査』によると、未婚男性の結婚意欲は、就業の状況によって大きな差があったね。非正規雇用は、自営業や正規雇用に比べて20〜30ポイントも低いという結果が出たそうだよ。
ゆう: それに、結婚することに利点があると考える人の割合も、自営業・正規雇用の方が、非正規雇用より高いね。
あい: やっぱり若い男性の中にも、結婚したら男である自分が 稼いで養うのが当たり前という考えがあって、非正規雇用ではそれが難しいから結婚に消極的になってしまうのかなあ。
ゆう: 性別役割分業に賛成する男性は、年齢が若いほど減ってきているけど、その根底にある意識の方はほとんど変わっていないということなのかな。これでは将来の見通しも明るいとは言えないね。
あい: “養うのは男”ということにこだわらずに、男も女も働いてお互いに支えあって暮らしていけばいいと思えるようになれば、もっと結婚もしやすく家庭生活も楽しくなるのにね。

     表1 就業の状況別「1年以内に結婚しても良い」と考える未婚者(男性)の割合
職業 自営業 正規雇用  派遣・嘱託 無職・家事  パート・
アルバイト
学生 
割合(%) 60.5 56.3 41.0 34.8 29.5 12.3

表2 就業の状況別「結婚することは利点がある」と考える未婚者(男性)の割合

職業 自営業 正規雇用  派遣・嘱託 無職・家事  パート・
アルバイト
割合(%) 65.0 72.0 62.1 53.2 54.5

「第13回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」結果
国立社会保障・人口問題研究所 2006年6月



スポット れ・き・し
男性の家族扶養を象徴する”家族手当”
 男性(夫)に家族の扶養責任があるという社会通念を、最もわかりやすく表しているのが、日本の多くの企業・団体で支給されている“家族手当”です。 家族手当は、配偶者や子どもがいる社員に対して基本給とは別に支給される手当です。「平成13年度女性雇用管理基本調査」によれば、調査対象事業所のうち、77.5%に家族手当があり、平均支給額は配偶者への手当が12,490円、第1子が4.500円、第2子3,960円などとなっています。家族手当を支給された労働者の性別割合は、男性95.6%:女性4.4%で圧倒的に男性に支給されています。
 日本の賃金体系は、諸外国と比べ、職業能力や仕事の質・量ではなく、年齢・性・婚姻状況など個人的要素に基礎をおく諸手当の占める割合が高いのが特徴で、家族手当は男性が家族を養うことを前提に、その生活費を補助するために設けられた日本の企業に特有の制度であると言われています。終戦後、当時(1947年)視察にきた米国労働諮問委員会は、労働市場の民主化を図るべく生産能率向上を目標とする職務に基づく賃金制度の導入を勧告しました。しかし、終戦直後のインフレや大量の失業者など国の経済が混乱する中、労働組合は生きるための賃金要求をし、一方経営者側も厳しい経営状況の中で基本給の見直しではなく諸手当支給で乗り切ろうとし、結局、職務給導入には至りませんでした。バブル崩壊後は、企業の経営方針の転換、独身者の不公平感の強まりなどにより、大企業を中心に家族手当を廃止するところが出てきています。
 


 
市町村広報へのエッセイ寄稿、現在連載中!

【七戸町】
<理想と現実>
「小学生の頃、好きな男の子がいたんだけど、その子より身長が2センチ高くて誕生日が1ヶ月早いのがすごく嫌だったなー」。 こんなことを言った友人がいた。さらっと聞くと「そうだよねー」という思春期前期にはありがちな話である。でも、後でよくよく考えたら「何で?」と思わざるを得なかった。
 きっと最初は彼が持つ「何か」に惹かれて、無条件に惚れてしまったのである。人を好きになるにはそれだけの理由で十分なはずだ。なのに、たった2センチ余計に成長していたがために、たった1ヶ月だけ早く産まれてしまったがために、彼女はとてつもなく深い苦悩を背負い込むこととなってしまった。友人がその後その男子に晴れて思いを打ち明けられたのだろうか、という疑問を抱きつつ多少飛躍して想像力を働かせてみようと思う。当時の友人は「我が夫となる人はきっと年上で背が高い人に違いない。お父さんとお母さんだってそうだもの。なのに今の私が好きな人は全然逆じゃない。お母さん、なんで私をもう少し遅く産んでくれなかったの?なんで私はお父さんに似て背が高いの?もう、いやっ」と何の罪も無いご両親を恨んだりしていたのではないか。自分の気持ちが動いた相手は理想通りじゃない、でもあの子とっても素敵なの。この気持ち、どうしたらいいの・・。「理想」とは何か。自分が心地よいと思い描くある状態のことであり、そういう状態になりたいと強く望むことだとすれば、それはよりよく生きることへの糧になる。しかし、時にそれが強すぎると目の前で起きていることを否定し、思考や行動を縛り付け、自分が持つあらゆる可能性を否定し、苦悩をもたらすことになりはしないか。自分で決めた理想に足下を掬われるのはまだいい。周りからあてがわれた理想に自分が浸食されてボロボロになるのは、私はいやだ。

 


【十和田市】
<十人十色>
 幼い頃、よく兄の後にくっついて遊んでいました。当然やんちゃな遊びになります。それは怖かったけどスリルがあるからやめられません。屋根から飛び降りてみたり、チャンバラをしたり、おもいっきり走り回っていました。その反面、ままごとをしたりお姫様ごっこもしていました。子供の頃は男も女も年齢も入り混じって遊んでいたような気がします。あの頃が懐かしいです。
 子供は性別を気にしながら遊びません。相撲をとったり、かけっこをしたりみんな一緒に遊びます。その中には元気な子もいれば、やさしい子もいます。乱暴な子、おとなしい子、男女問わずいます。でも、いつの頃からか「女らしくしなさい」とか「男でしょう」とか言われるようになりました。男が泣き虫だったり几帳面だったりすると「男らしくない」といわれ、女が物事に対しておおざっぱだったり、手が不器用だったりすると「女らしくない」といわれます。しかし、人間には個人差があります。仕事はバリバリするが家事は苦手な女性もいれば、料理は得意だが力仕事はちょっと苦手という男性もいます。 十人十色、一人ひとりそれぞれ違うのですから、できることできないことが違うこともあるはずです。人間は多様な可能性を持っていると思います。「女らしさ・男らしさ」にとらわれることなく、自分らしく生きたいものですね。

 



【大鰐町】
<手のかかる子ども?>
 ある日、子どもを持つ母親同士で話をしていた時のこと。一人の女性が言いました。「何かの集まりがあって出かけるときは、食事の準備をいつもよりきちんとしないと出かけられないから、そのことを考えるとおっくうになってね」
 他の人たちも「うちもそうよ」「夫がいる日は出かけられないのよね」と言い始めました。「夫がいたら子どもを見てくれるし,食事だって何とか作ってくれるだろうから、出やすいんじゃないの?」と私が言うと、「夫がいるときちんと食事も作らなきゃならないし、かえって出られないのよ」。なるほど、夫たちは子どもよりも手がかかる存在ということなのでしょう。
 私自身も少し前までは、夜出かける日は朝から夕食の準備をし、全て整えてから出かけるようにしていました。でも、そのことに疑問と疲れを感じてきたので、夫と話し合い、家事も二人ですることにしました。一緒に食事の準備をするようになってからは、心身の疲れは半減し、時間にも余裕が出てきました。何よりも良かったのは、私が外出していても家族の食事に困ることがなくなり、「夫がいるから出かけられるわ」と言えるようになったことです。「女性は家事育児、男性は仕事」という偏った役割分担は、男性たちを「手のかかる大きな子ども」にしてしまい、また女性たちの時間を奪っているように思います。どちらも家事の出来たほうが、互いの力強い味方になるのではないでしょうか。
 

第4回 弘前市民参画センターまつりに参加
◆平成19年12月9日(日)
◆弘前市
 当研究所の理事、工藤緑さんが実行委員長を務めるは交流まつりは、たくさんの人でにぎわいました。当研究所も活動内容を掲示して、多くの参加者と交流しました。

【挨拶をする工藤緑さん】

【活動紹介のパネル展示】


はちのへ男女共同参画フォーラム2007
◆平成19年11月23日(金・祝)
◆場所:八戸市総合福祉会館
当研究所の理事であり、“はちのへ男女共同参画推進ネットワーク”の代表をしている慶長洋子さんの報告。
“はちのへ男女共同参画推進ネットワーク”と“八戸市”主催の「はちのへ男女共同参画フォーラム2007“サエラ・トーク&コンサート”」が開催され、当研究所ではパネルを展示し、日ごろの活動を紹介しました。
 サエラのお二人は、主婦からのチャレンジで、家事、育児、歌手を頑張りすぎて、擦り切れて倒れたことがあったという。 そんな時の夫や家族との葛藤を、津軽弁にのせて楽しく語ってくれました。
 夢を持ち続けて努力すれば、必ず誰かが助けてくれる、そして実現できる、その熱いチャレンジストーリーに元気づけられたコンサートでした。

【パネルで活動紹介】
 
町長へ提言  七戸町
当研究所の理事であり、「女性フォーラム七戸」の代表でもある蛯名桂子さんの報告
◆平成20年1月15日(火)

【平成20年1月16日(水) 東奥日報】
 近年、町長への提言として男女共同参画の推進をあげていますが、今年は是非とも男女共同参画基本計画を早期に策定していただきたいと提言しました。
 町長は、準備にかかっていると答えましたので、来年度は期待したいです。