青森県における男女共同参画社会の実現を目指して活動する特定非営利活動法人です。

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私たちは県内で広く活動する会員のネットワークを活かし、
行政や企業、団体そして地域の皆さんとパートナーシップ
をとりながら、青森県における男女共同参画社会の実現を
目指して活動しています。



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   会報 第32号  2011年 2月      無断転載および印刷はご遠慮ください
                                 
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 「板柳町男女共同参画フォーラム」

理事 田中 弘子(男女共同参画ネットワーク・津軽広域 監事) 

平成22年12月12日(日)、板柳町多目的ホール「あぷる」で「板柳町男女共同参画フォーラム」が開催されました。板柳町は、男女共同参画ネットワーク・津軽広域の22年度担当市町村です。
 男女共同参画ネットワーク・津軽広域役員会において、「板柳町男女共同参画フォーラム」の企画運営協力を依頼されたNPO法人青森県男女共同参画研究所では、フォーラムのテーマを「介護は突然やってくる 〜介護の男女共同参画を進めよう〜」と決め、講演、朗読劇、朗読劇のテーマごとワークショップを企画しました。遠くは八戸から駆け付けてくれた青森県男女共同参画研究所メンバーのネットワークが、フォーラムの運営を支えました。

  第1部 講演会

NPO法人青森県男女共同参画研究所顧問であり、青森県立保健大学教授・佐藤恵子氏にお願いして「みんなで支え合う介護をめざしてというテーマで講演をしていただきました。
 講演内容は、介護問題のデータ説明と佐藤恵子先生ご自身の介護体験でした。
閉会後のアンケートでは、「講師の方の体験事例を通して、身近な問題をわかりやすく話されてとてもよく理解できました。また、問題点もよくわかりました。心のこもったお話でとても感動しました。」などの感想が多く、こころに残りました。 


  演第2部 朗読劇上演
昼食後、当研究会理事であり、「平内町虹の会」の会長須藤千和子さんを含む7名による朗読劇「介護は突然やってくる」「男女とりかえばや物語」「イクメンは格好いい」は、「虹の会」メンバーの子どもから高齢者まで演じる幅広い演技力で、参加者から大変好評でした。
板柳町では、はじめて朗読劇にふれたとのことであり、これを機会に朗読劇や寸劇に取組んでみたい という団体活動人の声も聞こえてきたということでした。
 アンケートでは、「男女の協力、家族の協力、夫婦の協力の大切さを実感しました。ユーモアのあるストーリーで面白かったです。台本も素晴らしくテーマや言わんとすることがストレートに伝わりわかりやすかったです。 暗くなりがちな話題を明るく演じている表現力は、虹の会の志の高さを感じさせるパワーがあると思いました。」と迫力ある絶賛内容でした。

  第3部 ワークショップ

その後、板柳町では初めての体験であるというワークショップに取組んでみました。
3事例の朗読劇のテーマにそって、介護グループと男女とりかえばや・イクメングループの2つにわかれました。ファシリテーターと発表者は研究所メンバーが担当し、1時間弱の短い時間でしたが、思っていたよりも多くの参加者からの発言で、内容の濃いワークショップになりました。
主催の板柳町教育委員会生涯学習課と協力団体の板柳町女性団体連絡協議会によると、グループには板柳町の町民だけではなく、各市町村の参加者も入っていたことが発言しやすかったようだということでした。
 アンケートでは、「これから介護するとき、されるときの参考になり実りある話し合いでした。時間が足りないくらい話が盛り上がりました。みんなで意見が言えて、いろんな人の話が聞けて良かったです。和やかに話し合えました。発言させていただいて大変うれしかったことと、しっかり聞いていただいてありがたいと思いました。佐藤恵子先生の最後のコメントが良かったです。」という内容でした。
「全体の運営」に関しては、「男性と若い人の参加が必要だと思います。全体的に運営がスムーズで内容も充実して大変良かったと思いました。時間通りに楽しく過ごさせてもらいあっという間でした。高齢化社会になっているので、集まると介護の話題になるという人が多くて、今回のテーマはとてもよかったです。」という意見が多かったということでした。
私も「板柳町男女共同参画フォーラム」と「男女共同参画ネットワーク・津軽広域」と「NPO法人青森県男女共同参画研究所」のコーディネートができて、ほっとしています。今後も、機会がありましたら今回のようなコーディネートができるNPO活動を継続していきたいと思いました。


「男女共同参画社会」と介護事情  会員 澤田 秀子 
昨今、介護に疲れ果て自分の親を殺め、自身も「親殺し」の汚名とともに一生の希望をなくし、残された家族もいたたまれず一家離散するケースや夫が妻を介護して疲れ果て心中してしまうケース、妻を旅立たせすぐ介護される側になる夫、等々の介護にかかわる悲惨なニュースが多い。
介護される側は自分の体の不自由さ、つらさといった自分のことだけしか考えられず、頭の中はそのことでいっぱいで、そのつらさを介護人にぶつけてくる。それが「症状」なのである。介護する側はそれが「症状」とわかっていても、毎日の生活の中では介護だけに集中していられない日常の営みがあり、まして親を介護していると他人に弱音を吐くのは美徳ではないと考えてしまう。
「介護するのは人間として当たり前のこと」と責任の型にはまってしまいがんじがらめになり、弱音を吐かないし、吐けない。でも介護する側だってひとりの人間である。体力の限界もあり病気にだってなるのである。つらい時はつらいのである。
人の一生は、それぞれの彩やかな時代を過ぎ終末期を迎えるのが人生である。最後の時を自ずからあるいは家族(介護人)から閉じられてしまうのはあまりにも悲しい。親子の縁にありながら子どもを罪人にして親として本望なわけがない。しかし、65歳以上が4人に1人の現実。老老介護の時代に入り課題は山積みである。
介護は「私の責任」と肩に力を入れるのはやめよう。その人の人間らしさや尊厳を保ち、安らかな終末期を迎えさせてあげたいと思うのであれば「自分ひとりでできる」と考え込まないでほしい。男だからこうあるべき、娘だから女だからというジェンダー意識による固定観念を捨て、ひとりの人間として回り(社会)に目を向け、行政とも情報を共有し、自分だけの問題と考えず社会全体、家族全体、兄弟姉妹全体の問題と考えよう。肩の力を抜ける介護であり、それを受け入れる社会であることを切に願う。

  平内町 虹の会 ・・・地域に密着した活動・・・ 須藤千和子
  1.設立趣旨・目的
平成12年「平内町男女共同参画プラン」が策定され、翌年、平内町主催で「男女共同参画セミナー」が開催されました。そのセミナーに参加したメンバーが「せっかく学んだことを実践しないのはもったいない。私たちは町民の立場で出来るところから男女共同参画プランを実現していこう」という思いで平成15年「虹の会」を立ち上げました。
 会員のエンパワーメントを第一とし、県の無料講師派遣事業などを毎年活用し続け、平成18年には「NPO法人青森県男女共同参画研究所」と共催で、『青森県男女共同参画フォーラムin平内』を開催することができました。また、同年『青森県総合社会教育センターのモデル学習事業』を受託するなど会員間のコミュニケーションを大切にし、学びながら活動をつづけてきました。
 活動の目的ははっきりしているのですが、「男女共同参画プラン」は社会生活の多岐にわたっているので時々立ち止まって活動の方向や内容は正しいかどうか確認する必要があります。そんな時、「青森県男女共同参画研究所」は「虹の会」の羅針盤の役割を果たしてくれています。
  2.活動の工夫(エネルギッシュに明るく笑いながら活動)

 @地域の夏祭り、文化祭、文化活動(俳句大会等)に裏方として参加。
「虹の会」を知っていただくために積極的にボランティア活動
「企画」から「実践」まで楽しんで参画。
A既存団体(地域連合婦人会)の活動発表の場を借りる。
男女共同参画のテーマで朗読劇を演じる。
朗読劇は日常使う津軽弁で解りやすく且つおもしろく演技する。
B町役場と協働する。
料理教室は役場管理栄養士を講師に指導。予算もいただく。チラシ作製、趣旨説明・進行等を虹の会が担当。

  3.事業紹介

「WAの一品料理を楽しむ会」
男性のための料理教室で役場管理栄養士を講師に実施。メタボ予防、減塩食指導等生活習慣病に関する指導と男性に自立した生活の楽しみ方を経験していただくというねらいで毎年実施してきました。
酒のおつまみのメニューリクエストや「薄味過ぎて口に合わない」など素直な感想も寄せられます。
また、日頃の塩分取り過ぎの反省の場、「妻の留守に私はこんな一品を作っています」と腕前を披露する場にもなり、和気藹藹と過ごす楽しい時間となっています。
ちなみに「WA」は津軽弁の私となごやかな場の和を意味しています。

  4.虹の会のこれから

「平内町男女共同参画プラン」が策定されて10年が経ち、23年度は見直しの時と位置付けていることを知りました。町民として活動を実践し続けた私たちは行政の立場と内容を検討しあい、より良いプランにすること、また、より多くの町民の意識が男女共同参画社会に向かっていくように行政に事業を企画していただき虹の会は連動していく方向で計画しています。
これからも迷う時、悩む時「男女共同参画社会」について会員が時間をかけて話し合い「青森県男女共同参画研究所」の指導をいただきながら活動を進めていきたいと考えています。


  合宿開催

  平成23年2月19日(土)〜 20日(日) 於:八戸市

冬の合宿は「えんぶり」が大きな誘因となって昨年に引き続き八戸市で開催されました。
19日の理事会会場である長者(ちょうじゃ)公民館では、「糠塚町会」による「えんぶり」が開催されたため、理事会を一時中止して甘酒付の「えんぶり」を鑑賞しました。思わぬ「幸運」に理事たちのテンションも上がり、夜の「お庭えんぶり」もせんべい汁や甘酒に舌鼓をうちながらの楽しく、感動的な鑑賞となりました。
20日の「はちのへ男女共同参画推進ネットワーク」との合同研修会・交流会では熱く語り合い、充実の2日間となりました。
※「えんぶり」とは、初春の神事として青森県八戸市を中心とする一円各地で広く行われる予祝芸能の一種です。

  「はちのへ男女共同参画推進ネットワーク」との合同研修会及び交流会

    平成23年2月20日(日) 10:00〜12:30

平成22年6月4日に政府は「新しい公共」宣言をしました。
〜人々の支え合いと活気のある社会。それをつくることに向けたさまざまな当事者の
自発的な協働の場が「新しい公共」である。〜
NPO、NGOなどに代表されるボランティア組織への社会的関心を高め、また、地域のコミュニティを地域住民自らが「創る」ことによって、支え合いと活気のあるコミュニティができるということです。政府の宣言は、これらの活動をより積極的に支援しようということです。
タイガーマスク/伊達直人寄付現象で、社会の「寄付」への関心も高まる中、「新しい公共」としてのNPO法人について「はちのへ男女共同参画推進ネットワーク」と合同研修を行いました。交流会でも日頃の活動の思いを交換し合いました。


 第1部 講演テーマ:「新しい公共」〜社会的企業と雇用拡大の可能性〜
講 師: 田中弘子さん NPO法人あおもりNPOサポートセンター 理事長
NPO法人青森県男女共同参画研究所 理事
内 容:
新しい公共としてのNPO法人について、以下の項目で説明がありました。県内外の多くのNPO法人の活動事例が紹介され、とても分かりやすい具体的な内容でした。
@ 特定非営利活動法人(NPO法人)の現状と課題     
A「新しい公共」各分野のNPO法人の活動事例
B社会的企業としてNPOの雇用支援と人材育成
C新しい公共という仕組みづくり
「新しい公共とは、NPO法人が『出会う つながる 動きだす』をテーマに
@いろんな人たちとのかかわりを楽しみ、
ANPO活動のミッション(使命)を持って自発的に
B地域づくりのキーマンをつなぐコーディネーターとして活動していくことでその仕組みづくりに向かっている」と結ばれました。