青森県における男女共同参画社会の実現を目指して活動する特定非営利活動法人です。

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私たちは県内で広く活動する会員のネットワークを活かし、
行政や企業、団体そして地域の皆さんとパートナーシップ
をとりながら、青森県における男女共同参画社会の実現を
目指して活動しています。



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   会報 第35号  2013年 9月      無断転載および印刷はご遠慮ください
                                 
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ヒロロで「つながれっとサロン」がスタート!!

副理事長  田中 弘子

平成25年7月27日(土)
弘前駅前にショッピングセンター
「ヒロロ」がオープンしました。
「ヒロロ」3階は弘前市の公共フロア「ヒロロスクエア」となっており、コミュニケーションゾーンというイベントスペースがあります。

 コミュニケーションゾーンでは、多くの人たちに足を運んでもらう呼び水となるように、運営協議会構成の11団体による企画イベントが随時、開催されています。
 もちろん当研究所も運営協議会構成の団体として、同じ協議会団体のセミナー・ハンサムウーマン(※)と共催し、弘前市の予算で
「つながれっとサロン」を8月29日からスタートしました。

つながれっとサロン
<< 第1回 >>
  テーマ :「官民協働による災害対応の可能性〜
            よりよくなった災害救助法から学ぶ〜」
  日 時 : 平成25年8月29日(木)
          10:30〜12:30  講演会
          13:30〜       かたるべサロン
  講 師 : 石井 布紀子さん(NPO法人NPO法人さくらネット代表理事)

 講師の石井布紀子さんは、阪神・淡路大震災で被災し、活動したボランティア経験を生かして、全国各地の災害や東日本大震災復興支援の災害ボランティア活動や災害に強い福祉の地域づくりに取り組んできました。現在は住民自治力を高めるため、全国各地で市民活動そのものや、市民活動と行政との協働を推進するために活動中です。
 2011年からは「災害ボランティア活動支援プロジェクト会議(2005年1月中央共同募金会に設置)」のメンバーとして、支援のため岩手県の被災地に入っています。
 講演会の翌々日には、島根県の水害被災地に向かうという超多忙な中で、講師を引き受けてくださったのは、これまで16年間の長いつながりがあったからだと、今さらながら女縁に感謝です。
 石井さんの講演は、官民協働での災害支援の事例からお話するので理解しやすいし、災害救助法も学びやすかったです。やはりすごい
!!

 「つながれっとサロン」開催前、主催者として、事前に
弘前市長と面談し、弘前市職員の研修会としても活用していただきたいとの要望を伝えていました。
 担当の弘前市民協働政策課が弘前市役所内などに呼びかけてくれたこともあり、一般市民の他に、県や各市町村職員、公民館職員、市議会議員、町会、女性消防団、福祉避難所、文化ボランティアの方々と幅広い分野の方々が60名参加して下さいました。 

 13:30〜15:00までの、かたるべサロンも参加者が多く、女性の町会長や女性の消防団員の方は敬老会での「5分防災タイム」を教えてもらい、早速実践してみると前向きで、内容の濃い「かたるべサロン」になりました。
 
 
 平成25年12月1日(日)午前中、男女共同参画ネットワーク・津軽広域主催で、県青少年・男女共同参画課から委託を受けた「男女の視点を活かした地域防災普及啓発事業」において、再度、石井布紀子さんを講師に「男女(ひと)がともに支え助け合う地域の防災対策〜大切な男女(ひと)を守るために〜」講演会を開催します。
 午後は「男女共同参画を視点に取り入れた避難所づくりの体験」を、平川市文化センターで開催します。今回参加できなかった方もちろん、今回お聞きになった方もぜひ。ご参加ください。
 

<< 第2回 >>
  テーマ :「山車や神輿はなぜ町を練り歩くのか
    〜ねぷた祭、よさこいソーラン、中井の染の小道は住民相互の交流〜」
  日 時 : 平成25年9月7日(土)
          10:30〜12:30  講演会
          13:30〜15:00  かたるべサロン
  講 師 : 鈴木章生さん(目白大学社会学部地域社会学科教授)
鈴木さんは弘前の街やねぷた祭が大好きで、何度も弘前を訪れています。

 祭の歴史を踏まえながら、かつての江戸の町の祭礼の様子から、新しいよさこいソーラン、新宿区中井の「染の小道」などのイベント祭りまでを取り上げました。

 都市祭礼は武士と町人の交流の場であり、住民同士や親子のつながりを強め、美を競いながら観客に見せるという内容で、これからの祭り、その組織づくりや、人材育成のヒントなどの可能性をお話してくれました。江戸時代にまでさかのぼる内容は、参加した方々を惹きつけ、参加者からも好評でした。

 午後のかたるべサロンでは、ねぷた祭の今後について語りあいました。

(※)セミナー・ハンサムウーマンは、1994年2月発足した異業種交流研修の会です。この会では世代を超えて学び、出会い、つながって新しい人間関係をつむいでいき、各自が独自の活動を創りだしながら、地域活動をネットワークし、そして社会貢献することを目的としています。  

 

つながれっとサロン
 出会ってつながって新しい人間関係をつむいでいき、世代を超えて交流し、学びあいながら地域づくりにつながることを目的に、様々な分野で活躍している方の講演&かたるべサロン

毎月1回(12月はお休み)開催

主催 特定非営利活動法人青森県男女共同参画研究所
   セミナー・ハンサムウーマン
(ヒロロスクエアコミュニケーションゾーン運営協議会構成団体)

 会 場   ヒロロスクエア コミュニケーションゾーン(HIRORO3階)


   ◎10月20日(日)10:30〜  講演 ・13:30〜15:00まで講演 
    講 演 子ども、若者(大学生)も大人も関わりながら育つ
〜生きづらい社会だから〜
    講 師 保育園から 社会福祉法人アトム共同福祉会理事長 市原悟子さん
大学から   和歌山大学学長 山本健慈さん
 
   ◎11月17日(日)10:30〜  講演 ・13:30〜15:00かたるべサロン 
    講 演 ブックトーク・ひとりで家で死ねますか?
    講 師 NPO法人WAN(ウイメンズアクションネットワーク)理事長 上野千鶴子さん
 
   ◎1月26日(日)10:30〜  講演 ・13:30〜15:00かたるべサロン 
    講 演 「ベアテさんからの贈り物」
〜日本国憲法第24条に込められた日本女性への思い〜
    講 師 青森県立保健大学教授 佐藤恵子さん
(25年度男女共同参画社会づくり功労者内閣総理大臣表彰受賞)
 
   ◎2月8日(土)10:30〜  講演 ・13:30〜15:00かたるべサロン 
    講 演 まち歩きは地図理解から
〜弘前の地図でバッ地理〜
    講 師 (株)帝国書院地図指導アドバイザー 澤内 隆さん
 
   ◎3月16日(日)10:30〜  講演 ・13:30〜15:00かたるべサロン 
    講 演 定年後は、10万時間も!?
〜早目のこころ構えで人生充実〜
    講 師 市民活動グループ「ウイ!エルダーマン」代表上鵜瀬孝志さん
 
 ▽参加料 500円 (申込不要・当日受付)(注:昼食は各自・駐車場3時間無料)
 ※託児室(無料)用意してますので、希望者は開催日の前日まで田中へお知らせください。
   ▽問 セミナー・ハンサムウーマン 田中 電話 090−2606−7018


 
平成25年度国立女性教育会館「男女共同参画フォーラム」
会館提供ワークショップ「地域人材・団体の実践活動に学ぶ」事例報告
 

佐藤 恵子

 2013年8月22日に開催された国立女性教育会館(ヌエック)主催のワークショップで、“しあわせ未来予想図”について、佐藤恵子と林真麻さんが事例報告を行いました。
 私たちのささやかな実践を全国に向けて発信する機会を持てたことに感謝すると共に、“しあわせ未来予想図”が提起したような、男女共同参画の視点に立つ子育て支援の取組みが全国に広がっていくことを願っています。
 以下に、私たちが行った事例報告の発言要旨と、初めてヌエックのフォーラムに参加した林さんの臨場感あふれる感想文を掲載します。
 
 

<報告要旨>
「しあわせ 未来予想図の実践
 〜乳幼児を持つ母親が自分らしく生きるための学習の必要性〜」
 

佐藤 恵子

 私は、36年前に結婚・出産によって専業主婦となり、育児ノイローゼや夫との気持ちのすれ違いなどの問題に直面し、それがきっかけで女性学と出会いました。その後、大学の教員となり、自分自身の自立と女性が自分らしく生きることができる社会の実現をめざして、様々な活動に取り組んできました。
 そのような中で、2010年に林真麻さんと出会い、現在もなお、多くの母親が過去の私と同じかそれ以上に深刻な状況におかれ、子育てと自分らしく生きることとの葛藤を抱え悩み苦しんでいることを知りました。そのような母親たちの現状を切り開き、子どもや夫と共に自分らしく生きるための突破口となることを目指して、講座『しあわせ 未来予想図』を開設することにしました。
 女性が、結婚・出産によって自分らしく生きることをあきらめなければならないのはおかしなことです。妻や母親になってもワタシはワタシであって、自分らしく生きてよいはずです。それができないのは何故なのか、自分らしく生きるためには何が必要か、そもそも自分らしく生きるとはどういうことかなど、講座を通して母親たちは真剣に向き合い、気付き、掘り下げて考え、やがてそれぞれの自分らしい生き方に向けて一歩踏み出すことができるようになりました。
 この度、講座『しあわせ 未来予想図』の3年間の実践を報告書としてまとめ公表しました。事例報告では、林さんと共に講座開設の経緯、講座の概要、講座のねらい・方法、講座の意義と成果などについて報告し、これからの子育て及び子育て支援のあり方について若干の提言を行いたいと思います。
 

 
「ヌエックにいきました」 

林 真麻

 「しあわせ 未来予想図」で得た経験を報告できるというので、8月にヌエックに行ってきました。 行くまでが、まずドキドキでした。私は7月に仕事復帰しています。復帰早々、子どもの病気でもないのに休みをほしいと上司に言うのがドキドキしました。
 でも、「しあわせ 未来予想図」を受講した私は、周りの空気を読み無難におさまる道を選ぶのではなく、自分がやりたいことをやりたいと言えるようになっていました。
 そして、夫に5歳と1歳1ヶ月の子どもたちを預けて1泊です。おっぱいの離れていない次男を1晩みてもらうのも初めて。それが2つ目のドキドキ。こちらも夫と子どもたちに理解してもらいOKでした。
 発表は、私がしあわせ 未来予想図を立ち上げた経緯を中心にお話しました。話終わった後に、「私もモヤモヤしていた、子育てをしていた頃を思い出しました」と、たくさんの人に声をかけていただきました。たくさんの人に共感してもらえたことで必要とされている講座なんだということが再確認できたことと、しあわせ 未来予想図のマインドを伝えられたことが嬉しかったです。

 夜の交流会でも「自分らしく生きることを考える」というしあわせ 未来予想図のテーマを掲げたら、たくさんの人が集まり、自分たちの活動を教えてくださいました。全国にいろいろな方法で自分らしく生きることを実践している人たちがいるのがわかり、嬉しく感じました。私も頑張っていこうと思えました。

 ヌエックで一番心に残ったことは、若い人があまりいないことでした。私がしあわせ 未来予想図に出会うまでは、男女共同参画社会という単語は知っていましたが、それが自分の生活とどう関わっているのかわかりませんでした。興味もありませんでした。
 けれど、結婚して出産して苦しくなって初めて、この考えはとても大切なものだということを実感しました。若い人にこそ学んでほしいと思っています。ヌエックが若い人であふれかえるくらいになるといいな、しあわせ 未来予想図のみんなで行きたいな、と思いました。

 現在、子育て中ですので、息子たちにも「自分らしく生きること」を伝えています。私たち子育て世代がこの男女共同参画社会について知識を身に付け行動すれば、育つ子どもが変わってきます。それと共に社会もいい方向へと変わっていきます。
 だから、共に学び合う仲間がほしい、教えてくださる先輩たちにもっと出会いたいです。私自身が自分らしく生き続けたいです。ヌエックに行って、頑張る原動力をもらいました。全国にいる仲間に出会え勇気をいただいて、とても楽しかったです。
 いつか、しあわせ 未来予想図メンバーで、ツアーを組んで行きます。仲間も一緒だと学びもより深まるでしょう。その日を楽しみにして、これからも私らしく生きていきます。
 
 
「しあわせ 未来予想図」を立ち上げて 

林 真麻

 結婚して子どもがいて望んでいた生活なのに、なぜかモヤモヤする…。乳幼児をもつママたちが、大学教授の佐藤恵子先生と学習しています。
 自分の置かれている状況や社会の仕組みを学び、受講者同士が語り合う中で、自分なりの答えを見つけて一歩踏み出そう!という内容で、今年度は5回シリーズで行われています。4年目になります。
 私は2007年に生まれた長男の育児休暇中に原因不明のモヤモヤに悩まされ、幸せなはずなのに心が晴れませんでした。
 また、仕事中心な夫でしたので、私が職場復帰したら子育てと家庭がうまくいかなくなる、それなら退職するしかない、と悩んでいました。
 そんな時に佐藤恵子先生に出会い、自分の悩みが男女共同参画に関わるものとわかりました。状況は違えど、同じようにモヤモヤを抱えているママ友はたくさんいました。
 この考えをママ友に広めたらみんなが楽になり、そして、その家庭から社会が変わるだろう、と考えました。私ももっと勉強したくて、「しあわせ 未来予想図」を立ち上げました。

 「しあわせ 未来予想図」を始めて4年目、講座に関わった私も、講座を受講した人たちにも変化がありました。乳幼児を育てていると自分を後回しにしがちですが、自分の気持ちを見つめられ、自分の考えがわかりました。
 その結果、仕事や社会活動など、社会に一歩踏み出せた人が多いです。私も夫と話し合い、無事に職場に復帰できました。次男も生まれました。

 「アピオあおもり」の事業が行う講座だけでなく、毎年、同窓会を受講生たちが自主的に行っています。昨年の同窓会は、佐藤恵子先生の夫さんに来ていただき夫の立場でのお話をしてもらいました。
 また、今年7月には「家族と共に自分らしく生きる」というテーマのもと、家族も参加するワークショップを行いました。夫や子どもと共に「自分らしく生きる」ことのできる社会づくりをめざして、これからも活動していきます。

 
八戸市での研修会「学びと歴史と遊びと」 

副理事長  慶長 洋子

 8月2日から4日までの3日間にわたり八戸市で研修会、八戸三社大祭見学、理事会が行われました。
 8月2日(金)は長者公民館で研修会を開催。テーマは「羽仁もと子の生涯」で、講師は千葉幼稚園副園長の岡本潤子さんです。岡本さん自身が羽仁もと子の子孫であり、羽仁もと子が設立した自由学園で学び、そして羽仁もと子の研究者でもあります。

 羽仁もと子は八戸市生まれ。日本おける女性初の新聞記者であり、婦人の友社、友の会、自由学園を設立しました。家計簿やシステムキッチンを考案し、洋服の普及に努め、効率的な家事・育児などの生活改善をすすめながら、現代に通じる自立した女性の生き方を提唱・実践してきました。そんなバイタリティあふれる羽仁もと子の生きざまをたくさんのエピソードを交えながら楽しくお話くださいました。

 この期間は八戸三社大祭が開催されており、2日夜はライトアップされた山車(だし)を、3日の昼には「お還(かえ)り行列」をじっくり楽しむことができました。町内ごとに大人と子どもが力を合わせて山車を引く様は、とても暖かく印象的で、改めてコミュニティ、絆について考えさせられました。

 3日には理事会・懇親会、八戸市の安藤昌益資料館見学、4日には館鼻岸壁の朝市散策と八戸を満喫した3日間でした。